数のストーリー 2019年1月
数秘術 数の質を探索する
新しい数のストーリーをお伝えします。以前にも数のストーリーをアップしたのですが、今回は数秘術アウェアネス基本クラスのテキスト改訂に伴っての更新です。
数のストーリーとは数秘術クラスの資料のひとつです。現代では数は量や順番を表すものとして使われていますが、数秘術では数のひとつひとつが示す質を取り扱います。
例えば1は、量や順番を示す1であると同時に、無からこの地上に降りてきた1としての現れ方(質)を現しています。
私は数秘術を数のストーリーから始めました。何故なら数には優劣はない、それぞれの数は独立しているというものの、数そのものには順序があるからです。
そこで1から9までの数のストーリーを理解することは、数秘術として数を取り扱う上で参考になります。どうぞご覧ください。
1から9の数のストーリー
1の現れ
1はすべての始まりです。始まり以前は無であるため、1には過去の経験や参考となる情報はありません。そのため1の現れ方は衝動的、直感的、無自覚、無計画です。そして常に新鮮でエネルギーに満ち、創造的で純粋です。
2の現れ
ひとつだった1が二つに分かれます。これは1の分離であり、2の相対的な関係の始まりでもあります。分離された2はそれぞれが独立した個というよりも、常に相手に影響される相対化された関係です。それゆえ相手を意識・観察することで反応・適応が起こり、お互いに影響し合い、その反応が感受性、受容性、反発、共同性へと広がります。
3の現れ
第3点の登場で均衡と選択が可能になります。選択は2ではできません。第3点の登場ではじめて客観的に比較し、選択することができます。3は創造の原理と呼ばれています。3は異なるものを結びつけ新しい1を生み出します。1+2=3、父と母と子などです。老子はこのように語りました。「道は一を生じ、一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生じる。」3の活動は多様で際限なく動き続け、比較・分化して新しい1を生み続けます。それが3の表現であり、喜びでもあります。
4の現れ
4は3の多様な発想と表現に基づく創造性を停止します。新たに4から生み出されるものは形化されたもの、物質的、現実的なものです。しかもそれは3の多様性を否定した同質化・均一化されたもので、複製が可能で再生産に適しています。やがて4は集団化し4の同質性に基づく安定、共感、情感の育成、共有、拡張へと広がります。
5の現れ
4の同質性・均一性に対して5は自由と変化を求めます。4を停止した5は同じ奇数である3の多様な創造性を復活させ、4で蓄えた現実化の力を元に躍動感、感動、遊び心、ロマンに満ちた創造性を生み出します。5は1から9の中間に位置する数であり、奇数でありながらもその中に偶数を有しています。つまり2+3=5です。そのため5は最も人間らしく、自由と変化とロマンを謳歌します。
6の現れ
5の自由と変化に対して6は調整を行います。そのきっかけは他者の視線に気づいたことす。5の盛り上がりに対して6は内包する2の相対性を用いて他者に気づき、反応を示し、自らを内側から調整、変容させます。その調整作用は偶数的な調和とバランスに基づき、加えて美しさ、秩序、完全性を目指したものです。
7の現れ
9つの数を3分類するならば、個人の成長は6で完了します。7では独立した個人としての他者=社会と交わることになります。そこで7は初めての出会いを経験し、これまでの環境との違い(差)に気づきます。この違いに疑問を持ち、探求する活動が7です。
8の現れ
8は7の活動を停止します。停止することで7が探求した情報、ビジョン、技術、そしてそのエネルギーを客観化し、さらに整理して、溜め込みます。8はこれらを一つにまとめて、組織化します。人と富を集めて、それらを有効に活用し、現実社会での成功を生み出します。8は4の倍数です。8の図形は四角形が二つ重なっています。4が個人として行った形化、増殖をより拡大し、プロジェクト全体をコントールしながら推し進めます。
9の現れ
最後の数の9のテーマは統合です。1から8までの数の働きを内包し、それらを統合し、洗練することにより全体性を獲得します。9の図形は三角形が三つ重なるため3の創造性はよりスケールアップしたものになります。
いかがでしょうか。数のストーリーに興味を持っていただけたら嬉しいです。普段、何気なく見ている数、周りに配置されている数、私たちはその数のひとつひとつと何らかの縁が結ばれているとしたら、どうでしょうか。数秘術、面白いです。
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